後悔

取り返しのつかないことがある。

得てしてそれは、当人の気づかないところで起こる。

本当に、本当に浅はかで愚かなこと。

もう二度と戻らない。

戻れない。

何故そんな言葉を選んだのか。

何故一歩踏みとどまらなかったのか。

そこを間違えなければあったかもしれない未来。

一度は描かれるはずだった、やり直せる都合のいい世界。

そんなものはとうに消えた。

僕が消した。

他でもない、僕が。

訪れることのない未来をそれでも夢想する。

不器用なのは分かっていた。

言葉を尽くして話すことの意味を履き違えた末路。

晒したのは醜態。

もう何も意味をなさず、ただ空虚に響くだけの声、音。

僕が望んだはずの世界を、僕が潰した。

そこにあるのは嘘か真か、滑稽な僕の感情だけ。

彼女は、もういない。

どこにも。

どこにも。

僕は、間違えてしまった。